一生分泣いて笑った『きっと、うまくいく』
今日は台風、そして衆議院選挙でしたね。
台風で外に出れなかったもので、時間に余裕があったので、今日は映画を観ました。
本当は二本ぐらい観ようと思っていたのですが、一本目で見た映画があまりによかったので、二本目は今日はやめておきます。
その映画とは、『きっと、うまくいく』
これ、インド映画なんです。この映画がすごくいいという評判は聞いたことがあって、ずっと観たかったんです。
まず、題名がいいですよね。
「きっと、うまくいく」
この題名を唱えるだけでなんだか前向きになれるし、インドらしいですよね。インドのことよく知りませんが。
軽くあらすじを説明しますと、インドの工学の名門大学に三人が入学する。
本当はカメラマンになりたかったが生まれた時点でエンジニアになると両親から決められていたため逆らえずに大学に来たファルハーン、神頼みばかりしているラジュー、そして他の人とはずば抜けて違うランチョー。
ランチョーは頭がよく優秀だが、成績にこだわることなく、理不尽な校長や矛盾した教育制度に切り込んでいく。
彼らは寮が同じになり、仲良くなります。
悪さばかりしている彼らのことをよく思わない人が学校には二人いた。
一人は校長。もう一人は、学ぶことではなく良い成績をとることに全てをかけているチャトル。
ある日チャトルはランチョーらにこんな挑戦をする。
それは、十年後にまた集まって、どっちの方が成功しているか競おうというモノであった...。
まず、ランチョーという人が素晴らしい。こんなの好きにならないわけがない。
「きっとうまくいく」と仲間を勇気づける楽観的な性格で、でも頭が良くて、それでいてめちゃくちゃ仲間思い。
でも、私は少し思った。こんな人いるわけない。こんな人になるの不可能だ、と。
私も本当は、いい人になりたいと思ってずっと生きてきた。
両親迷惑をかけたくないし、誰にでも優しく接したいし、間違ったことには間違っていると言いたいし、親しい人が苦しんでいたら救ってあげたい。
でもこれって難しい。自分のことでいっぱいいっぱいだし、臆病だし、そもそも何が優しさで、何が正しいのかもわからない。
ああ、私は、映画とか、漫画とかの主人公みたいな人にはなれないんだなって思うようになった。
でも、この映画を見終えたとき、少し考えが変わった。
彼は言う、「ただ美徳に従え、成功は後からついてくる。」と。
彼は、成績をとるためではなく学ぶために授業を受けていた。
しかしそれだけでなく、良い人間でいられるように努めていたのではないか。
彼はもしかすると生まれ持ったいい人なのかもしれないし、これは私の都合の良い解釈なのかもしれないが、こう考えれば、自分も少しランチョーに近づける気がする。
目先の成功を目指すのではなく、良い人間になれるように生きていこう。
そして何よりこの映画の良いところは、このよく生きようとする働きを受け入照れてくれるところである。
私は今後も何度もよく生きようとして、失敗するだろう。
それでもこの映画は、ランチョーは、私の挑戦がまちがっていないと見守っていてくれる気がするのである。