集中するんだ私

注意散漫なので集中したい

奇跡のレッスン

 

今日、NHKの番組、「奇跡のレッスン」を見た。

有名な先生が来て、子供達に「奇跡のレッスン」をするという番組。今回はミュージカル編だった。

レベルの高い神奈川県の大船高校の演劇部にやって来たのは、コーラスラインのオリジナルキャストを務め、去年のトニー賞では特別賞を受賞したバーローク・リー。

選ばれた楽曲は、「コーラスライン」より「モンタージュ」。

有名な「ワン」ではなく、なぜこの曲なのか。

この曲のテーマは、思春期だ。

16から17歳になるころ、皆それぞれが壁にぶつかる。

今まで人気者でなにもかもうまく行っていたのに、将来が不安、体のコンプレックス、親の束縛、、。

この高校の子供達も、コーラスラインの登場人物たちと同じように、それぞれが悩みを抱えていた。

バークリー先生のレッスンとは、この曲を練習することを通して自分を見つめ直し、新たな一歩を踏み出す背中を押してくれるものだった。

 

この番組の、何がこんなにも私の胸を打ったのだろう。

先生が特別すごいことを言ってるわけではない。夢はどんな夢でも持っていいというシンプルなメッセージだ。

子供達も特別ではなく、私と共通部分もある等身大の子達。

でも、先生も子供達もとにかく歌が、踊りが、演技が好きで、きらきらしているのである。

そして、私も大好きなのである。単に歌と踊りと演技が好きなのではない。それらを練習し、磨き上げていく過程が何より好きなのだ。

だから、私はミュージカルのサークルを設立した。

舞台を作り上げるということを、もう一度したくて。

別に、ミュージカルスターになりたいとかではない、ただ、舞台に立って別の私になりたい。

そして誰でも舞台を楽しめたらいいなと思って。

でも日本って、他の国に比べて演劇に対する敷居が高いように感じる。

日本人の多くは恥ずかしがり屋で、演劇をやる人は目立ちたがり屋な一部の人たちというイメージがあるのではないか。

しかし演劇とは、単に見せるだけでなく、自分を見つめ直すことのできるものだと私は常々思っていた。

この番組は、そんな私の考えが間違っていないのだと確信させてくれた。

子供達は、皆がこの経験を直接活かせる職業につくわけではないだろうが、この経験が無駄ではないことは明らかである。

そしてバークリー先生は、彼女自身アジア人でありながらブロードウェイで活躍した才能あるすごい人でありながら、ミュージカルをやることに対してハードルを一切つくらない。

 

子供達と先生が教えてくれた。ミュージカルって誰でもできるものなんだ。

日本だとミュージカルをやる人なんてごく一部の人だけだから、つい後ろ目を感じてしまう。

でも自分を発散することって、なによりも楽しいことだと思う。

得意不得意を気にすることじゃない。自分がやりたいかどうかだ。

やりたいものは、誰だってやる権利があるんだ。

当たり前だけど、生きているとつい忘れてしまうことを、この番組はストレートに訴えかけてくれた。